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屋根 カバー

スレート屋根は、コロニアルやカラーベストとも呼ばれている軽量の屋根材です。スレート屋根は、耐用年数が瓦などに比べると短くなっていますので、劣化してきたら葺き替え工事が必要です。スレート屋根の葺き替え工事では、コスト削減できる重ね葺き(カバー工法)が選ばれることがあります。

これは、既存の古いスレートの上に新しい屋根材を被せて、屋根を二重にする工法です。屋根リフォームでは、スレートからガルバリウム鋼板へのカバー工法(重ね葺き)による施工が、次第に増えています。そこで、ここでは気になるカバー工法の工事費用の目安について解説していきます。

スレート屋根のカバー工法費用とその内訳

スレート屋根の葺き替えで最も多いと言われるパターンが、ガルバリウム鋼板屋根への重ね葺き(カバー工法)です。既存屋根がスレートで、新しい屋根材がガルバリウム鋼板になる、屋根のカバー工法を行うと、平均的な約30坪の木造2階建て住宅なら、約100万円前後のリフォーム工事費用がかかるとみておいてください。

費用の内訳

  • 足場設置・撤去費用:約15万円
  • 屋根本体や下葺き材の設置工事:約70万円
  • 各種板金工事:約10万円
  • 諸経費:約8万円

カバー工法のメリット

屋根カバー

カバー工法と呼ばれる屋根の重ね葺き工事が行われる理由とは何でしょうか?

屋根は、全てを撤去して新しい屋根材に交換する「葺き替え」が一般的でしたが、葺き替え工事は、古い屋根材を撤去するための処分費用や廃材処理費用、人件費がかかります。

カバー工法は、そのような費用がカットでき、施工コストを抑えることができます。

古い屋根を取り外し、撤去する手間も不要になりますので、施工期間も半分に短縮できます。騒音や埃なども発生しにくいので、ご近所トラブルも減ります。

最も問題とされているのが、古いスレート屋根に含まれるアスベスト(石綿)です。アスベストの処分費用は高額で、解体時に周囲に飛散しないような徹底した対策が行われています。

カバー工法なら、アスベストを含んだスレート屋根でもそのまま新しい屋根を被せて屋根のリフォーム工事が完了します。

また、古い屋根と新しい屋根の間には隙間ができ、二重構造になります。屋根の二重構造により、降雨時の遮音性や太陽光に対する耐熱性が高まります。

金属屋根を希望されている方は、カバー工法の屋根の二重構造により雨音が気にならなくなります。

スレート屋根でカバー工法を選ぶ理由とは?

屋根 カバー

カバー工法のメリットを列挙しましたが、古いスレート屋根でカバー工法を選んだほうがいい場合とはどのようなケースでしょうか?

スレート屋根の耐用年数からみると、葺き替え検討時には、すでに建物の築年数も20年以上経過していることが多いので、カバー工法で屋根の重ね葺きを実施しても、その後の耐用年数は、20~25年程度が限界です。メンテナンスも10年に一度は必要でしょう。

三度目の屋根のカバー工法は不可能な場合が多いので、その時は、屋根の葺き替えや建物の建て替えが行われます。屋根の葺き替えも、三度目になると二重屋根の撤去作業が必要です。

結果的には住宅の建て替えで長期間住むことを選択したほうがいいでしょう。

スレート屋根からの屋根の葺き替え工事が、カバー工法と葺き替えのどちらがよいかは、屋根工事の専門家とともによく検討してから施工するようにしましょう。

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