屋根補修では、葺き替え工事を除くとさまざまな箇所の「部分修理工事」が行われています。今回は、屋根補修でよく使われている材料についてのご紹介です。
よく行われる屋根の補修工事とは?
屋根の補修工事でよく行われるものが、雨漏りトラブルが原因による補修です。屋根は、瓦屋根が最も多く、スレートや金属屋根もその次によく使用されています。
これらの代表的な屋根材を補修する場合は、漆喰の補修、瓦の補修、コーキング補修などがよく行われています。これらの3つの工事内容と使用されている材料や道具についてご紹介します。
漆喰の補修
漆喰は、瓦を葺く際に使用されており、瓦を結合し、しっかりと固定する役割を果たしています。漆喰補修に使われている「漆喰」には、寿命があります。消石灰を主成分とした柔らかい練り状の建材です。漆喰が崩れていると、中の葺き土が見えてきます。古い漆喰をしっかりと取り除き、葺き土を整えたうえで、再度漆喰の塗り直し補修を行います。
漆喰は適正量を塗り込み、多すぎないようにしています。多すぎても少なすぎても雨漏りの原因となるからです。漆喰の種類のうち、「南蛮漆喰」という種類もありますが、塗りと仕上げが同時にできる漆喰です。普通の漆喰のほうが耐久性が高いのですが、値段が高くなるというデメリットがあります。南蛮漆喰でも耐久性は十分にありますので、一般の和風住宅ではコスト面から南蛮漆喰を選ぶ場合があります。
瓦の補修
瓦の葺き替え工事は、全ての瓦を交換して葺き直す工事です。しかし、瓦には葺き替えや葺き直し工事以外の補修方法もあります。瓦は一枚一枚が独立していますので、破損した瓦を一枚ごとに交換する方法です。
しかし、瓦が古く、同じ瓦がもう手に入らなくなっている場合は、防水テープやパテによる瓦の部分補修が行われることがあります。防水テープは張るだけで補修が済みますが、瓦パテによる補修は、補修後に乾燥させる時間が必要です。
瓦の耐用年数が過ぎていて、建物が古い場合は、瓦の葺き替え工事をした方がいい場合があります。瓦の破損は、火災保険などの補償対象になり、保険金で修理できる場合がありますので、瓦の場合は、DIY補修を避けたほうがいいでしょう。
コーキング補修
瓦よりも耐用年数の短いスレート屋根は、経年劣化により耐久性が損なわれると、屋根の上の歩行や突風による被害により割れやすくなってしまいます。そこで、コロニアルやカラーベストなどのスレートを使用している場合には、コーキング補修が行われることがあります。
コーキング補修では、傷んだスレート屋根を取り除き、コーキング塗布箇所をきれいに清掃します。新しい屋根材をその上に乗せ、コーキングが乾燥して接着するまで待ちます。スレート屋根のコーキング補修では、「変成コーキング剤」が使用され、コーキング剤の上からでも塗装が可能となっています。
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