国民生活センターには、毎年10,000件超える住宅リフォームの相談が寄せられています。
わざわざ国民生活センターに相談などしないケースや泣き寝入りなどを加味すると、実際のところの被害件数は何倍もある可能性があります。
増加する住宅リフォーム工事のトラブル
相談内容の内訳は?
- 「高価格・料金」19.3%
- 「見積り」19.1%
- 「契約書・書面全般」11.4%
相談内容の傾向
相談の内容を見ると、従来とは少し変わった傾向も出てきています。
見積もりや契約書面に関する相談の増加傾向が見られ、高額な契約金額に関する相談は減少傾向にあります。
悪質な訪問販売リフォームだけでなく、街中でよく見かける地元業者とのトラブルが増えているようです。
トラブルの多い訪問販売の相談事例
【事例1】契約金額が修正液で書き直された
近所の公共施設で施工しているという業者が突然に来訪してきた。
はしごをかけ屋根に登って屋根を確認して、「瓦が割れ ていて、すぐに工事が必要」と契約を迫られ、契約してしまった。
後日契約書の控えが届いたので、確認したら修正液で金額を書き直されていた。
【事例2】代金を支払ったが業者と連絡がつかない
両親のもとに、突然業者が来訪し、「屋根がずれている、雨が降ると大変だからすぐに工事が必要」と屋根の補修を勧誘してきた。
言われるままに契約してしまい、工事代金を支払ったが、契約書はなく、領収しかない。
業者の連絡先に電話をしたがつながらない。
【事例3】屋根工事を契約したが、解約したい
突然、外壁のひび割れ補修をする業者が来訪してきた。
金額が安かったことと、以前から気にしていたこともあり契約した。
ひび割れの補修は、業者が1日で終了したが、「屋根瓦がずれている。直さないと地震で崩れてしまう」と屋根工事を勧められた。
契約を急かされてすぐに契約してしまったが、やはり解約したい。
【事例4】工事を依頼したが、業者が来ない
近隣の塗装工事をしていた業者が来訪し、屋根の塗装工事を勧誘された。
最初の金額に納得しなかったので契約しなかったが、金額が値下げされたので契約した。
見積書や契約書は渡されていない。
契約後すぐに屋根の洗浄が行われ、塗料の代金の支払いを求められたので支払った。
それから業者が来ず工事が始まらない。
【事例5】請求額が最初の金額よりも1.5倍も高い
知人の業者に屋根の葺き替え工事を依頼した。
今回のリフォームに当たって、業者に対し書面を交付するよう契約前にも契約後にも伝えたが、渡されなかった。
口頭での打合せはしており、100万円の工事になるとのことだった。
しかし、工事終了後に150万円を請求されている。
いろいろと調べていくと使われている材料は当初より安価なものに変えられていた。
トラブルに巻き込まれない為の4つの防止策!
(1)見積りを複数取って工事内容や金額を確認する
工事を依頼する際には、必ず工事内容のわかる見積書を提示してもらいましょう。工事内容について不明点があれば、契約前にしっかりと確認してください。できれば、複数の業者に見積もりをとって、工事内容や使用材料、工事期間など比較検討してみましょう。決して単純な安い、高いだけのオークションや入札のような比較の仕方はしないようにしてください。安い業者=優良業者ではありません。
(2)口頭だけではなく業者と話した内容は記録に残す
契約書を交わさず、口約束だけで工事を依頼することはやめましょう。万が一トラブルになった際に、「言った、言わない」の応酬になります。また、工事をお願いする業者が、知人や近所の人でも必ず見積書や契約書の交付をうけましょう。知人の業者の場合、トラブルにあっても断りにくいということもあり、悩んでしまうケースも多くみられます。
(3)工事を依頼するにあたっては、必要性についてよく検討する
当初依頼した工事以外の工事を業者に勧められることがあります。業者はあたかも緊急性をうったて契約させ、結果的に高額工事になってしまうケースがあります。予定していなかった工事を勧められた際には、工事の必要性をよく検討し、断る場合ははっきりと業者に伝えましょう。代金の支払いを急かされても慌てて支払わないようにしてください。
(4)訪問販売などの不意打ち性の高い勧誘の場合、その場で契約しない
訪問販売業者は、ほとんどの場合、契約を急がせます。「今ならこの金額でできる」「キャンペーンは今日まで」契約を急がせる理由は、他社との比較検討をされたくない理由がある為です。大幅な値引きをしてお得感を演出してきますが、大抵の場合、大幅な値引きをしても相場より高額となっています。突然来訪した業者とはすぐに契約しないようにしましょう。
屋根工事のよくあるトラブル(工事中)
屋根工事のトラブルは、悪徳業者だけの問題ではありません。
まじめに営業している屋根工事店でもトラブルが発生します。
騒音トラブル
葺き替え工事では古い屋根材を撤去して、新しい屋根材を乗せ換えます。この葺き替え工事で多いのが騒音と埃のトラブルです。古い屋根材を撤去する際に、屋根材を2階や3階の高さから地上のトラックへと投げ入れることがあります。瓦と瓦がぶつかり合うときに大きな音が出ます。
対策
騒音と埃のトラブルを最小限に抑えるためには、いくつかの対策が必要です。まず、近隣の住民に対して工事開始前にしっかりと通知を行い、作業時間帯についても配慮することが重要です。可能であれば、騒音が発生しやすい作業は平日の昼間に行うよう調整しましょう。
さらに、瓦を撤去する際には、トラックに直接投げ入れるのではなく、クッション材や専用の養生シートを使用することで、衝撃音を抑えることができます。また、撤去作業中に出る埃を抑えるために、屋根の周りに防塵ネットを設置したり、こまめな散水を行うことで、埃の飛散を防ぐことができます。
これらの対策を講じることで、近隣住民とのトラブルを未然に防ぎ、スムーズな工事進行が可能となります。
ほこりのトラブル
騒音以上にすごいのが、煙幕のようなほこりです。
もうもうと舞い上がる砂ほこりと騒音、自宅の工事であれば我慢もできますが、お隣が工事していたらどうでしょうか?
もしも庭で洗濯物を干していて、風向きが洗濯物に向いていたら?
とても嫌な気持ちになります。
対策
ほこりのトラブルを防ぐためには、事前にしっかりとした対策を講じることが重要です。まず、工事前に周辺住民にほこりの発生を予想できることを説明し、理解を得ることが大切です。そして、作業エリアを囲むように防塵ネットやシートを設置し、ほこりの飛散を物理的に防ぎます。また、風が強い日や乾燥した日には、作業前や作業中にこまめに散水を行い、ほこりを抑えることが効果的です。
さらに、近隣への配慮として、工事のタイミングを考慮し、洗濯物を干す時間帯や庭の利用が少ない時間に作業を行うことも一つの方法です。こうした小さな気配りが、近隣とのトラブルを避け、工事をスムーズに進める助けとなります。
定期的な清掃や工事終了後の道路や庭先の清掃を徹底することも、ほこりの影響を軽減する有効な手段です。
駐車スペースでのトラブル
工事で足場を設置する際、足場の部材を積んだ大きなトラックがお住まいに横付けされることがあります。
作業車両が駐車場からはみ出し、車の通行の妨げとなって、ご近所に嫌な思いをさせてしまうこともあります。
対策
工事中の作業車両の駐車には十分に配慮する必要があります。
作業をする車の台数、大きさ、駐車の仕方など、施工業者に事前に確認しておきましょう。
塗料の飛散・臭いのトラブル
塗装工事で多いのが塗料の飛散・臭いのトラブルです。
風が強いと、かなり遠くまで飛んでいきます。
隣の車に塗料が飛んでしまったというケースもよくあります。
また塗料以外でも、高圧洗浄のときにでる汚水の飛散やペンキの臭いのトラブル事例も報告されています。
対策
足場に飛散防止メッシュシートをしっかり取り付ける。
風の強い時は作業を控える。
工事前の挨拶をしっかりとしておく。
工事を依頼する側としては、業者選びを間違わないことが一番の対策です。
経験豊富で近隣への配慮まで安心して任せられそうな業者に依頼しましょう。
屋根工事のよくあるトラブル(工事後)
仕上がりのイメージが違う!
工事直後では仕上がりのイメージが違うなどのトラブルがあります。
工事前に見たサンプルで想像していたイメージより、薄く見える、色が派手すぎるなどの 感想を持つ方が多くいます。
小さなサンプルと実際の大きな面での仕上りでは、色の見え方が違ってしまうことがよくあります。
対策
親切な業者であれば、事前に見え方の違いについての説明もしてくれると思います。
業者から説明がなかった場合には、質問して確認しておきましょう。
屋根工事が原因で雨漏りのトラブル?
屋根工事が完了し雨漏りが発生するトラブルが報告されています。
下地(野地板)が湿気で腐っている屋根を塗装してしまったケース。
診断時や、塗装時に傷みでたわんでいる屋根の上を歩き、知らぬ間に下地の防水シートを破ってしまい、工事後に雨漏りが発生してしまった。
工事後1ヶ月も経たないうちに全面葺き替えることに…。
対策
20年以上メンテナンスをしていないような屋根の場合、下地(野地板)が腐っている可能性があります。
塗装業者や屋根板金業者など複数の業者に診断してもらい、色々な意見を聞いた上で、塗装か、葺き替えか、カバー工法か判断しましょう。
まとめ
業者選びを失敗すると屋根工事トラブルにつながる可能性が高くなります。
1社で決めるのではなく複数の会社に診断や見積りを取るようにしてください。
そうすることで疑わしい業者が見えてきます。
また、何事も即決は良くありません。
じっくり考えさてくれない業者は避けるようにしてください。
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