住宅を建てる場合や屋根の補修時などに、屋根のことについて考えたことはありませんか?
屋根材にはいろいろな種類と特徴があります。
好みや耐久性能、コスト、お住まいの地域の環境に合わせた屋根材選びが大切です。
粘土系の屋根材
一般に屋根材を大きく4つに分類すると、粘土系、セメント系、スレート系、金属系の4つになります。
粘土系の代表的な屋根材といえば、瓦です。
瓦は釉をつけたものと無釉系の瓦があります。
重量が重いという特徴がありますが、耐久性や耐熱性、断熱性などにも優れていて、過去には日本の寺社仏閣にも使われてきた実績があります。
近年では、和瓦だけではなく、洋瓦にも使用される機会が増えています。
釉薬を施した瓦は、いろいろな色が出せて、退色や変色もありません。
メンテナンスも不要で、和洋さまざまな外観デザインの建物に使われます。
無釉系の瓦は、いぶし瓦などがあり、ナチュラルな色合いが人気です。
スペイン瓦、琉球瓦なども無釉系に分類されます。
セメント系の屋根材
材料にセメントと砂を使い、樹脂塗料で塗装した瓦です。
自由な形状に人気があり、厚形スレートとも呼ばれますが、スレートよりも厚く、重厚感があります。
セメントと砂のモルタルが原料として使われており、プレスセメント瓦と言われています。
コンクリートを素材に使う場合は、立体感のある形状が可能で、洋風住宅に使用されることが多くなります。
スレート系の屋根材
スレートは、粘板岩を使用した薄い板状の屋根材です。
化粧スレートは、セメントに繊維を混入し、耐久性を強化した屋根材です。
カラーベストやコロニアルという商品名が浸透しており、スレートとは知らないで使っている場合もあります。
軽量で施工しやすいので、使用実績も豊富です。
色やデザインなどの種類も多く、過去にはアスベストを使っていた歴史もありましたが、現在は使用されていません。
高価な天然スレートは、玄昌石を使用したスレートです。
艶や深みのある黒や天然の風合いが人気で、色あせもしません。
化粧スレートに比べると、使用実績は少なくなります。
金属系の屋根材
金属系の屋根材は、軽量で加工が容易です。
複雑な屋根形状にも対応可能です。
めっきや塗装を施した鋼板は、色が豊富です。
金属であることから、熱を伝えやすく、断熱性や遮音性が悪くなっています。
ガルバリウム鋼板などが登場し、錆びにも強い素材が登場しています。
金属屋根の弱点である遮熱性や紫外線、酸性雨などにも対応した塗料による塗膜や特殊コーティングを施した製品も登場しています。
非鉄金属の屋根材には、アルミ合金板や銅板などがあります。
銅板は昔から使われており、使用実績も多い屋根材です。
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