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スレート カラーベスト

コロニアル」や「スレート」と呼ばれる屋根材は、日本の住宅で非常に広く使われています。しかし、その種類や特性、適切なメンテナンス方法について、深く理解されている方は意外と少ないかもしれません。

この記事では、コロニアル屋根に関するあらゆる疑問に、専門的な視点も交えながら、初心者の方にも徹底的に分かりやすく解説します。

  • 「コロニアル」と「スレート」の正確な意味は?
  • 製造時期で大違い? アスベスト問題と世代ごとの特徴
  • メリット・デメリットを深掘り解説
  • 本当の寿命は? 屋根材本体以外の重要ポイント
  • 放置は危険! 見逃せない劣化症状とその原因
  • 塗装は必須? カバー工法? 葺き替え? 最適な修理・メンテナンス方法と費用
  • 業者選びで失敗しないためのポイント

大切な住まいを長持ちさせるための知識が満載です。ぜひ最後までお読みください。

1. 「コロニアル」とは何か? 正式名称と普及の背景

コロニアル屋根 メリット

まず基本として、「コロニアル」はケイミュー株式会社(旧クボタと松下電工 外装建材事業部などが統合)が製造・販売している薄型化粧スレートの商品名です。同様に「カラーベスト」も同社の代表的な商品シリーズ名です。

これらの屋根材の正式な分類名は「住宅用化粧スレート」や「薄型化粧スレート」です。主成分であるセメントに繊維材料を混ぜて補強し、薄い板状に成形したものを指します。

なぜ「コロニアル」が代名詞に?

ケイミュー社の「コロニアル」シリーズがこれほど普及した背景には、以下の理由があります。

  1. 経済性
    従来の瓦屋根に比べて材料費・施工費ともに安価であったため、高度経済成長期の大量供給が必要な時代背景にマッチしました。
  2. 施工性
    軽量で加工しやすく、施工に高度な専門技術を必要としにくいため、多くの工務店やハウスメーカーで採用されました。工期の短縮にも繋がりました。
  3. 耐震性
    阪神・淡路大震災以降、住宅の耐震性への関心が高まりました。瓦(特に昔の土葺き瓦)に比べて非常に軽量(約1/3以下)なコロニアルは、建物への負担が少なく、耐震基準上有利になるため、急速にシェアを拡大しました。
  4. デザイン性
    シンプルでフラットな意匠は、洋風建築のデザインにも合わせやすく、多様な色のバリエーションも魅力でした。

これらの要因から、「コロニアル」は薄型化粧スレートの代名詞として広く認知されるに至ったのです。

2. コロニアル(薄型化粧スレート)の種類と歴史:世代ごとの特徴と注意点

薄型化粧スレートは、製造された年代、特にアスベスト(石綿)の使用有無によって、その性質やメンテナンス方法が大きく異なります。大きく3つの世代に分類できます。

世代代表的な商品例 (ケイミュー他)製造時期目安アスベスト特徴・注意点想定耐久年数 (目安)
第1世代ニューコロニアル、コロニアル(初期)、アーバニー(初期) など~2004年頃 ※1あり【高耐久だが扱いに注意】 アスベストの補強効果で粘り強く割れにくい。耐用年数は長いが、解体・撤去時には飛散防止措置が法的に義務付けられ、専門業者による高額な処分費用が発生。健康被害リスクは通常使用時では低いとされるが、破損・劣化箇所からの飛散には注意。30年~40年以上
第2世代コロニアルNEO、ザルフ、レサス、グリシェイドNEO、パミール(ニチハ) など2000年頃~2008年頃なし【要注意!短命・脆弱】 アスベスト禁止後、代替繊維の技術が未熟だったため、非常に脆く、早期劣化(ひび割れ、欠け、層間剥離)が多発。築10~15年でボロボロになるケースも。塗装は問題を悪化させる可能性があり非推奨。メーカー保証期間内でも問題が多発し、一部製品では訴訟に発展した例も。15年~25年 (実質は更に短い場合も)
第3世代コロニアルクァッドコロニアルグラッサ、コロニアル遮熱グラッサ など2008年頃~現在なし【品質向上】 第2世代の反省から強度や耐久性が改良されている。基材の改良や表面塗装の強化(グラッサシリーズなど)により、一定の耐久性が期待される。ただし、第1世代(アスベスト含有)ほどの長期実績はないため、過信は禁物。定期的な点検は必要。25年~30年以上?

※1 アスベストの使用は段階的に規制され、2004年に原則禁止となりましたが、メーカーや製品により切り替え時期は異なります。

【重要ポイント】ご自宅の屋根材の特定が重要!

  • 築年数と照らし合わせる
    2000年代前半に新築・葺き替えを行った場合は、第2世代の製品である可能性が高いです。
  • 設計図書や保証書を確認する
    商品名が記載されている場合があります。
  • 専門業者による診断
    最も確実な方法です。屋根に登って形状や刻印を確認したり、場合によってはサンプルを採取したりして特定します。

特に第2世代の屋根材(コロニアルNEO、パミール等)にお住まいの方は、塗装ではなく、早期のカバー工法や葺き替えを検討することをお勧めします。

3. コロニアル(薄型化粧スレート)のメリット・デメリット詳説

多くの住宅で採用される理由(メリット)と、知っておくべき弱点(デメリット)を詳しく見ていきましょう。

メリット

  • 価格が比較的安い
    • 初期費用を抑えられます。瓦やガルバリウム鋼板などの金属屋根と比較して、材料費・施工費ともに安価な傾向があります。例えば、新築時の材料単価で比較すると、一般的なコロニアルは3,000円/㎡前後ですが、陶器瓦やガルバリウム鋼板はその2倍以上になることもあります。
  • 軽量で耐震性に有利
    • 重量は陶器瓦の1/2~1/3程度(約20kg/㎡)。建物全体の重心が低くなり、地震時の揺れの影響を受けにくくなります。建築基準法の壁量計算においても「軽い屋根」として扱われ、必要な壁量が少なくて済むため、設計の自由度が増す側面もあります。
  • デザイン・カラーバリエーションが豊富
    • シンプルなフラット形状から、瓦調のデザイン(例:アーバニー※廃盤品あり注意)、複数の色を混ぜ葺きするデザイン(例:コロニアルグラッサ・シャッフル)まで様々です。色も定番色から個性的な色まで幅広く、外壁とのコーディネートがしやすいです。
  • 施工できる業者が多い
    • 普及率が高いため、多くの板金業者や塗装業者が施工経験を持っています。ただし、業者による技術力の差は存在します。

デメリット

  • 割れやすい(特に第2世代)
    • 薄いセメント板のため、強風による飛来物の衝突、雹(ひょう)、人が不用意に歩くことによる荷重、経年劣化による脆化などで、ひび割れたり欠けたりしやすいです。特に第2世代製品はこの傾向が顕著です。
    • 凍害(染み込んだ水分が凍結・融解を繰り返して劣化する現象)にも弱いため、寒冷地での使用には注意が必要です。
  • 色あせ・汚れ・コケ・カビが発生しやすい
    • 表面の塗装(塗膜)が紫外線や雨風で劣化すると、防水性が低下し、基材のセメント質が水分を吸収しやすくなります。これにより、色あせや、水分・埃を栄養源とするコケ・カビ・藻が発生しやすくなります。
    • 表面の凹凸に汚れが溜まりやすいデザインもあります。これらは美観を損ねるだけでなく、屋根材自体の劣化を早める要因にもなります。
  • 断熱性が低い
    • 屋根材自体に断熱性能はほとんど期待できません。夏場は太陽熱が屋根裏に伝わりやすく、室温上昇の原因になります。対策として、遮熱性能を持つ塗料を塗る、屋根断熱や天井断熱を強化するなどの方法があります。
  • 定期的なメンテナンスが必要
    • 美観と(限定的ながら)屋根材保護のために、一般的に10~15年ごとの塗装が推奨されます(ただし後述の通り議論あり)。また、後述する棟板金の点検・補修も欠かせません。メンテナンスを怠ると、劣化が早まり、結果的に大きな修繕費用がかかる可能性があります。
  • 棟板金(頂部の金属部分)が劣化・飛散しやすい
    • これはコロニアル屋根の構造的な弱点とも言えます。屋根の頂上(棟)や端(ケラバ)に取り付けられた金属板(棟板金)は、内部の下地木材(貫板)が雨水の浸入で腐食しやすく、固定している釘が緩んで浮いたり抜けたりします。
      強風時にここから剥がれたり、飛ばされたりする被害が非常に多く報告されています。これは雨漏りの直接原因となります。

4. コロニアル屋根の本当の寿命:屋根材だけ見ていてはダメ!

コロニアル屋根の寿命を考える上で、屋根材本体の耐用年数(前述の世代別目安)だけを見るのは不十分です。以下の構成要素の寿命も密接に関係しています。

防水シート(ルーフィング)【最重要】

改質ルーフィング

コロニアルの下に敷かれ、最終的な防水を担う生命線です。たとえコロニアルが割れても、ルーフィングが健全であればすぐに雨漏りはしません。

しかし、一般的に使用されるアスファルトルーフィングの耐用年数は20年~30年程度です。経年劣化で硬化、亀裂、破れが生じると防水機能が失われ、雨漏りに直結します。

コロニアルは構造上、屋根材の重ね目から雨水が浸入しやすく、ルーフィングへの負担が大きい傾向があります。

近年の高耐久ルーフィング(改質アスファルトルーフィングなど)は30年以上の耐久性を謳うものもありますが、標準的な住宅で使われているかは確認が必要です。

棟板金(むねばんきん)

棟板金取替

前述の通り、非常に劣化・破損しやすい箇所です。耐用年数は使用されている下地材や施工方法、環境にもよりますが、短い場合で5年~15年程度で不具合が出ることも珍しくありません。

定期的な点検(釘の浮き、コーキングの劣化、板金のサビ・変形)と、必要に応じた補修・交換が不可欠です。

野地板(のじいた)

屋根全体の土台となる構造用合板などです。ルーフィングの劣化による雨漏りや、屋根裏の結露によって水分を含むと、腐食して強度が低下します。

耐用年数は環境によりますが、適切な換気が行われていない場合や雨漏りを放置した場合、30年~40年程度で劣化が顕著になることもあります。

野地板の劣化が進行すると、屋根材の固定力が弱まるだけでなく、カバー工法や塗装といったメンテナンスの選択肢が狭まり、大規模な葺き替え工事が必要になります。

結論

 コロニアル屋根全体の寿命は、これらの部材の中で最も寿命が短いものに依存すると考えられます。多くの場合、ルーフィングや棟板金の寿命(20年~30年)が、葺き替えやカバー工法といった大規模メンテナンスの検討時期の目安となります。第1世代のコロニアル本体が40年持ったとしても、他の部分が先に限界を迎える可能性が高いのです。

5. 見逃し厳禁!コロニアル屋根の劣化症状と原因

ご自宅の屋根に以下のようなサインが現れたら、専門家による点検を検討しましょう。放置すると、より深刻なダメージや高額な修理費用につながる可能性があります。

劣化症状主な原因危険度 (目安)起こりうる問題
色あせ・チョーキング(粉吹き)紫外線による塗膜の劣化防水性低下の初期サイン、美観の低下
コケ・カビ・藻の発生塗膜劣化による吸水、日当たり・水はけの悪さ低~中美観低下、屋根材の劣化促進、基材の脆弱化
ひび割れ(クラック)経年劣化、衝撃、凍害、熱膨張・収縮、施工不良(踏み割れなど)雨水浸入リスク増大、割れの拡大、欠け・剥がれへの進行
欠け・剥がれひび割れの進行、強風、飛来物、凍害、第2世代製品の層間剥離中~高直接的な雨水浸入経路、下地(ルーフィング)の露出・劣化促進
反り・浮き水分の吸収・乾燥の繰り返し、熱による変形強風による飛散リスク増大、隙間からの雨水吹き込み、固定釘の緩み
棟板金の釘浮き・抜け下地木材の腐食・痩せ、熱膨張・収縮、振動雨漏りの主要原因、強風による板金飛散リスク
棟板金のサビ・穴あき経年劣化、傷からの発錆、電蝕(異種金属接触)中~高雨水浸入、板金の強度低下
棟板金の変形・めくれ・飛散強風、釘の保持力低下、下地の劣化非常に高直接的な雨漏り、二次被害(落下物による人・物への損害)
雨漏りルーフィングの劣化・破損、棟板金の不具合、屋根材の割れ・ズレ、谷部・壁際の不具合緊急建物構造体(木材)の腐食、シロアリ発生、カビによる健康被害、内装の汚損、資産価値低下

特に、棟板金の異常や明らかな雨漏りサイン(天井のシミ、壁紙の剥がれなど)を発見した場合は、早急に専門業者に連絡してください。

6. コロニアル屋根のメンテナンス:塗装、カバー工法、葺き替えの選択基準と費用

屋根工事 葺き替え

コロニアル屋根のメンテナンス方法は、劣化状況、屋根材の種類(世代)、築年数、予算、そして今後の住まいに対する計画(あと何年住むかなど)によって最適なものが異なります。

6.1. 部分補修

屋根 ひび割れ
  • 内容: 割れたコロニアルの差し替え(数枚程度)、ひび割れのコーキング補修、棟板金の釘の打ち直し・コーキング補強など。
  • 時期: 劣化箇所を発見次第、都度。
  • 費用目安: 数万円~10万円程度(足場不要の場合)。足場が必要になると15万円~追加。
  • メリット: 低コストで応急処置が可能。
  • デメリット: あくまで一時的な対処療法。根本的な解決にはならないことが多い。広範囲の劣化には不向き。DIYは危険であり、不適切な補修は状況を悪化させる可能性も。

6.2. 屋根塗装

屋根塗装 
  • 内容: 高圧洗浄後、下塗り・中塗り・上塗りの計3回塗りが基本。塗料の種類(シリコン、フッ素、無機など)によって耐用年数や価格が異なる。
  • 時期: 一般的に前回の塗装から10年~15年。新築からは美観維持目的なら同程度。
  • 費用目安: 30万円~60万円(30坪程度、足場代込み)。塗料のグレードにより変動。
  • メリット
    • 美観の回復
      見た目がきれいになる。
    • 表面保護(限定的)
      塗膜により一時的に撥水性が回復し、コケやカビの発生を抑制する効果は期待できる。
  • デメリット・注意点
    • 雨漏り防止効果は基本的にない
      防水はルーフィングの役割。塗装で雨漏りは直らない。
    • 屋根材自体の延命効果は限定的
      劣化が進んだ屋根材や、元々脆い第2世代製品への塗装は、効果が薄いか、早期剥離のリスクがある。
    • 第2世代製品への塗装は非推奨
      ひび割れや層間剥離を助長する可能性がある。
    • 「縁切り」または「タスペーサー設置」が必須
      これを行わないと、屋根材の重ね目に塗料が詰まり、毛細管現象で雨水を吸い上げ、逆に雨漏りを引き起こす重大な原因となる。業者に必ず確認すること。
    • 必要性については議論あり
      メーカーは「美観上必要に応じて」との見解を示す一方、塗装業者はメンテナンスとして推奨することが多い。費用対効果をよく考える必要がある。

6.3. 棟板金交換

屋根工事 棟板金
  • 内容: 既存の棟板金と、その下地である貫板(木材)を撤去し、新しい貫板(腐食しにくい樹脂製や金属製の下地材推奨)と棟板金を取り付ける。
  • 時期: 築15年~25年頃、または劣化(釘浮き、サビ、変形)が顕著な場合。屋根塗装やカバー工法と同時に行うのが効率的。
  • 費用目安: 15万円~30万円程度(長さによる)。足場が必要な場合は別途。
  • メリット: 雨漏りの主要因である棟部分を確実にリフレッシュできる。金属下地を使えば長期的な安心感が得られる。
  • デメリット: 屋根面全体の劣化は改善しない。

6.4. 屋根カバー工法(重ね葺き)

屋根カバー
  • 内容: 既存のコロニアル屋根の上に、新しい防水シート(粘着性の改質アスファルトルーフィングが望ましい)を敷き、その上に軽量な新しい屋根材(主にガルバリウム鋼板などの金属屋根材)を被せて葺く工法。
  • 時期: 築20年~30年頃。ルーフィングの寿命が近づき、屋根材全体の劣化が見られるが、下地(野地板)がまだしっかりしている場合。第2世代製品の根本的な解決策としても有効。
  • 費用目安: 80万円~140万円(30坪程度、足場代込み)。使用する屋根材の種類や形状により変動。
  • メリット
    • 解体・廃材処分費が不要
      特にアスベスト含有屋根の場合、高額な処分費用がかからないため、葺き替えより安価になることが多い。
    • 工期が短い。
    • 断熱性・遮音性の向上
      屋根が二重になるため(ただし、効果は限定的)。断熱材一体型の金属屋根材を選べばより効果的。
    • アスベスト飛散リスクがない。
  • デメリット
    • 下地の状態が重要
      野地板が腐食しているなど、下地の劣化が激しい場合は施工できない。
    • 屋根重量が若干増加
      軽量な金属屋根材を使用するが、元のコロニアルの重量が加わるため、建物の耐震性を僅かに下げる可能性がある(通常は問題ない範囲とされるが確認は必要)。
    • 屋根材の選択肢が限られる
      基本的に軽量な金属屋根材となる。
    • 雨漏り箇所が特定しにくくなる場合がある。

6.5. 屋根葺き替え(交換)

屋根 葺き替え
  • 内容: 既存のコロニアル屋根材、防水シート、場合によっては劣化した野地板も全て撤去し、新しい野地板(必要な場合)、防水シート、屋根材を施工する最も根本的なリフォーム。
  • 時期: 築30年~40年頃。屋根全体の寿命。下地の劣化が激しい場合、カバー工法ができない場合、アスベスト問題を根本的に解決したい場合。
  • 費用目安: 100万円~200万円以上(30坪程度、足場代込み)。屋根形状、選択する屋根材、野地板の補修範囲、アスベスト処分費(20~50万円程度加算)などにより大きく変動。
  • メリット
    • 下地から一新できる
      野地板やルーフィングの状態も確認・補修でき、最も安心感が高い。
    • 屋根材を自由に選べる
      軽量な金属から、瓦、新しいタイプのスレートなど、好みや予算に合わせて選択可能。
    • 建物の寿命を延ばすことに貢献。
    • アスベスト問題を完全に解消できる。
  • デメリット
    • 費用が最も高額。
    • 工期が長い。
    • 解体時に騒音や埃が発生する。
    • アスベスト含有屋根の場合、処分費用が非常に高くなる。

どのメンテナンスを選ぶべきか? フローチャート(簡易版)

  1. 築年数と屋根材の種類(世代)を確認
  2. 劣化状況を専門家が診断
    • 軽微な割れ、欠けのみ → 部分補修
    • 色あせ、コケが気になる(第1・3世代、築浅)→ 塗装 (必要性は要検討)
    • 棟板金に異常あり → 棟板金交換 (塗装やカバーと同時が効率的)
    • 第2世代製品で劣化顕著 or 築20年以上で全体劣化、ルーフィング寿命懸念 (下地は健全) → カバー工法
    • 下地の腐食が深刻 or アスベスト除去したい or 屋根材を根本的に変えたい → 葺き替え

これはあくまで目安です。必ず専門家の診断を受け、複数の選択肢のメリット・デメリット、費用を比較検討して決定しましょう。

7. 失敗しない!コロニアル屋根の業者選びのポイント

屋根修理 ポイント

適切なメンテナンス方法を選んでも、施工する業者の質が悪ければ意味がありません。信頼できる業者を選ぶためのポイントを挙げます。

  • 専門性
    • 塗装なら塗装専門、板金工事(カバー工法、葺き替え、棟板金交換)なら建築板金業の許可や技能士資格を持つ業者が望ましい。屋根全体の診断は、屋根工事の専門知識がある業者に依頼する。
  • 実績と施工事例
    • コロニアル屋根の施工実績が豊富か、具体的な事例(写真など)を見せてもらえるか確認する。
  • 詳細な現地調査と診断
    • 屋根に実際に登り、屋根材の種類、劣化状況、寸法、下地の状態(小屋裏からの確認も含む)などを細かく調査してくれるか。ドローン調査だけでなく、目視や触診も重要。
  • 分かりやすい説明と提案力
    • 診断結果を写真などを用いて分かりやすく説明してくれるか。複数のメンテナンス方法のメリット・デメリット、費用を提示し、最適なプランを一緒に考えてくれるか。一方的に高額な工事を勧めてこないか。
  • 詳細な見積書
    • 「一式」ではなく、工事内容、使用する材料(メーカー、商品名、数量)、単価、面積などが明確に記載されているか。不明な点は遠慮なく質問する。
  • 保証内容
    • 工事後の保証(施工保証、メーカー保証)の内容と期間を確認する。保証書が発行されるか。
  • 建設業許可や保険加入
    • 一定規模以上の工事には建設業許可が必要。万が一の事故に備え、賠償責任保険などに加入しているか確認する。
  • 地域密着度と評判
    • 地元で長く営業している業者は、信頼性が高い傾向がある。口コミや評判も参考にする。
  • 相見積もり
    • 必ず2~3社から見積もりを取り比較検討する。 価格だけでなく、提案内容、担当者の対応、信頼性などを総合的に判断する。極端に安い見積もりには注意が必要(手抜き工事のリスク)。

まとめ:コロニアル屋根のメンテナンスは計画的に

コロニアル(薄型化粧スレート)屋根は、日本の住宅環境に適したメリットを持つ一方で、世代による品質の違いや特有の弱点も抱えています。

  • ご自宅の屋根材の種類(世代)と状態の正確な把握が第一歩。
  • メンテナンスは、美観だけでなく、防水機能(特にルーフィングと棟板金)の維持が重要。
  • 塗装の必要性は慎重に判断。特に第2世代製品には要注意。
  • 築20~30年を目安に、カバー工法や葺き替えなどの大規模メンテナンスを視野に入れる。
  • 信頼できる専門業者を選び、十分な説明を受け、納得のいく工事を行う。

定期的な点検と適切な時期のメンテナンスを行うことで、コロニアル屋根の寿命を最大限に延ばし、大切な住まいを雨漏りや劣化から守ることができます。この記事が、その一助となれば幸いです。

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