戦前から工場や倉庫の屋根に使用されてきた「波型スレート」について解説します。
波型のスレートは、一般住宅の使用されるスレート材と同様でセメントと繊維を混ぜ合わせた人工の素材が一般的です。
現在ではあまり使用されていませんが、板状の粘板岩できた天然スレートも存在します。
波型スレートの特徴
波型スレートはセメントと繊維を混ぜ合わせ、波型に成型した材料です。
2003年以前の商品には、アスベストが含有されており、2004年以降の商品にはアスベストが含まれていません。
現在のスレートは、アスベストの代替品として、ロックウールやグラスウールが使用されています。
主な特徴は、価格が比較的安価であること、耐用年数は25年以上と長く、他にも耐火性、遮音性に優れています。
反面、土埃や汚れが付きやすいといったデメリットもあります。
また、アスベストが含有している屋根材は、撤去時に高額な処分費が発生します。
波型のスレートの劣化
築30年、40年といった工場や倉庫の屋根は、雨漏りの問題があります。
スレート材を固定しているボルトは金属製のため錆でボロボロになります。
新品の時よりもボルトは細くなったり、欠落したりして隙間ができ、そこから雨漏りが起こります。
雨漏りは所有者にとって大問題です。
自分の倉庫や工場を自分で使うのであれば、我慢が出来ますが、他人に有料で貸している場合は、「商品が水に濡れてしまった」など使用者から損害賠償を起こされてもおかしくはありません。
そういった理由から工事を検討される方も少なくはないはずです。
波型スレートのメンテナンス
波型スレートのメンテナンスは、ボルトなどの部分補修、屋根塗装、カバー工法、葺き替え の4種類が選択することになります。
右に行くほど耐久性がよく、費用も高額になります。
ボルトなどの部分補修→屋根塗装→カバー工法→葺き替え
お勧めは、もっとも耐久性がいい葺き替えです。
劣化した屋根材をすべて撤去し、新しく葺き替えます。
ただし、条件があり、撤去する際に廃材や粉塵などが落ちてくるので、工場や倉庫内は、基本的に工事中利用できません。
また、おそらくアスベストを含有していると思いますので、処分費も撤去費も莫大な金額なることが想像できます。
カバー工法は、工場内が利用中でも工事が可能です。
高額な処分費や撤去費用もかかりません。
耐久性の高いガルバリウム鋼板などを使用すれば、さらに30年程度屋根の寿命を延ばすことができます。
デメリットは、万が一雨漏りした際には、屋根が2重になっているため簡単には直せなくなります。
その分修理費用も高額になってしまいます。
屋根塗装は、ボルト周りの防水処理を適切に行ったうえでの工事になります。
カバー工法での工事の3分の1~5分の1の費用で工事を行うことができます。
屋根塗装の10年周期で塗装する必要があります。
定期的に工事をすることを考えると、トータルでカバー工法や葺き替えの方がトータルコストで安上がりになる可能性もあります。
費用が出せない場合は、最低限の工事(ボルト周りやひび割れ部分の補修)をおこないます。
基本的には、ボルトの錆処理をしたうえで、シーリングや防水塗装を行います。
この場合は、シーリングの耐久性に依存することになります。
シーリングの耐久性は、厚く塗りつけても日当たりのよい屋根面では、5年程度しか長持ちしません。
数年で雨漏りが再発することも 十分考えられます。
ご自身の予算と、現在の利用状況、将来の使用年数などを考慮してメンテナンス方法を選択してください。
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「兵庫県姫路市で屋根修理をお願いしましたが、親切な対応と確かな技術で大満足です!」(50代・女性)
「雨漏りが気になっていましたが、しっかりと原因を特定し、丁寧に施工していただきました」(40代・女性)
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