トタン屋根の張替え工事は、耐久性を高めるために高品質な屋根材を使用すれば理想的ですが、限られた予算の中で進めることも多いです。特にトタン屋根は、比較的安価な素材として多くの日本住宅に採用されてきましたが、その劣化が早いため、コストを徹底的に抑えながらも、適切なタイミングでの張替えが必要です。
トタン屋根の特性と使用される屋根材
トタン屋根は、鋼板に亜鉛メッキを施した金属屋根で、軽量で施工が容易なため、特に高度経済成長期には多くの住宅で採用されました。
主な特徴は以下の通りです:
- 軽量で耐震性能が高い:トタン屋根は非常に軽いため、地震の多い日本では建物にかかる負荷が少なく、耐震性が確保しやすいです。
- 雨漏りしにくい:トタン屋根は継ぎ目が少ないため、比較的雨漏りしにくい特徴を持っています。
しかし、トタン屋根にはいくつかのデメリットも存在します:
- 劣化が早い:錆びやすいという性質から、定期的な塗装やメンテナンスが必要ですが、放置すると腐食が進み、屋根材が破損することがあります。
- 雨音や断熱性能の問題:トタンは金属なので、雨音が家の中に伝わりやすく、また断熱性も低いため、夏場は室温が上がりやすい傾向があります。
劣化したトタン屋根の葺き替えの選択肢
トタン屋根は、耐久年数が6~10年と比較的短いため、劣化が進んだ時点で早めに葺き替えを検討することが重要です。しかし、トタン屋根から瓦への葺き替えは、瓦の重量が増すため建物の構造への負担が大きく、現実的ではありません。
そのため、スレート材やガルバリウム鋼板など、軽量で耐久性の高い屋根材への葺き替えが増えています。特にガルバリウム鋼板は、トタンに比べて錆に強く、耐久性も向上しているため、近年多くの住宅で採用されています。
トタン屋根からガルバリウム鋼板への葺き替え
ガルバリウム鋼板は、トタンと同じ金属屋根材ですが、トタンに比べて以下の点で優れています:
- 錆に強い:特殊なメッキ処理が施されており、錆びにくい。
- 断熱性・防音性の向上:トタンの課題だった断熱性や防音性が改善されています。
- デザインの多様性:加工がしやすいため、さまざまなデザインの製品が登場し、見た目も美しく仕上げられます。
屋根工事業者でも、ガルバリウム鋼板を新しい屋根材として推奨することが増えており、その施工実績も多くなっています。
カバー工法のメリット
ガルバリウム鋼板への葺き替えで最も採用されている方法はカバー工法です。カバー工法は、既存のトタン屋根を撤去せず、その上にガルバリウム鋼板を重ねて施工するため、以下のメリットがあります:
- 低コスト:既存の屋根を撤去する手間が省けるため、廃材処理や撤去費用がかからず、コストを抑えることができます。
- 工期が短い:撤去作業が不要なため、施工期間も短縮され、住宅への影響を最小限に抑えられます。
- 防音・断熱効果の向上:既存のトタン屋根とガルバリウム鋼板が二重構造になることで、雨音が室内に伝わりにくくなり、防音効果が高まります。また、屋根の間に空気層ができることで、断熱効果も向上します。
トタン屋根の全面撤去と葺き替え
一方、多少コストがかかりますが、既存のトタン屋根を完全に撤去してからガルバリウム鋼板を新しく施工する方法もあります。この場合、撤去費用や廃材処理費がかかりますが、建物の構造を確認しながら安全な施工が可能になります。
ガルバリウム鋼板への葺き替えで注意すべき点
ガルバリウム鋼板を使った葺き替え工事は非常に効果的ですが、施工には熟練した職人が必要です。近年では、ガルバリウム鋼板の施工経験が不足している職人も増えており、未熟な施工によるトラブルが発生することがあります。特に、施工ミスによって錆びや腐食が進行すると、余分な修理費用がかかることがあるため、信頼できる施工業者の選定が重要です。
まとめ
トタン屋根の葺き替えは、住宅の維持において重要な決断です。トタン屋根のデメリットを改善するため、ガルバリウム鋼板を使用したカバー工法が増加しており、比較的安価に長期的な耐久性を確保することができます。ただし、施工技術や業者選びには注意が必要です。
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