屋根のリフォームで大がかりな工事といえば、葺き替えや重ね葺きなどです。
コスト面から屋根のカバー工法による重ね葺きをおすすめする屋根業者も多くなっています。
カバー工法には、デメリットもあり、屋根の状態によっては葺き替え工事のほうがいい場合があります。
カバー工法で設置しないほうがいい屋根
屋根の形状や素材によりカバー工法に不向きな屋根があります。
例えば、瓦屋根です。既存の瓦屋根は重量が重く、その上に屋根を設置すると、さらに重くなってしまいます。
さらにカバー工法を施工した屋根には、太陽光発電の設置も難しくなります。
瓦屋根や太陽光発電の設置を予定していて、カバー工法を実施する場合、重量の増加や費用も余分にかかることが多く、結果的に葺き替え工事を実施したほうがいい場合があるからです。
屋根の重量増による耐震性の低下
屋根の重ね葺きは、既存の屋根材を撤去せずに新しい屋根を被せます。
屋根の重量が増えると、重心が高くなってしまい、耐震性が悪化します。
重心が高いと地震の揺れの影響が強くなり、倒壊の危険性が増します。
古い建物ほど、屋根を軽くしなければなりません。
重い屋根の設置を避け、ガルバリウム鋼板などの軽量の金属屋根が採用されることが多くなります。
カバー工法で最も多い屋根材は、金属屋根の中でも耐久性が高くて軽量のガルバリウム鋼板となっています。
下地の腐食、雨漏りが発生しているなら葺き替えしかありません!
屋根の点検を行ったときに、雨漏りが発生していたり、古い屋根のために湿気で下地が腐食していたりする場合があります。
そのままカバー工法による重ね葺きの屋根工事を行うと、屋根や建物の腐食が進行し逆効果です。
できれば、屋根の修理を行ったり、下地材の交換工事を行ったりして、腐食した下地の建材を修理する必要があります。
わざわざ複雑な雨漏り・屋根修理を行った後にカバー工法を行うよりも、屋根の全面葺き替え工事を実施したほうがトータルコストでは安くなることがあります。
特に古くなり、劣化の進んで屋根材は、カバー工法よりも葺き替え工事をおすすめします。
カバー工法を実施した場合、屋根が二重になっており、雨漏り発生時の屋根修理が難しくなってしまいます。
費用も高額になります。 カバー工法を行うと、火災保険の適用範囲外の損害が増えてしまいます。
既存屋根のトラブル箇所の認定基準に関しては、専門家でも判断が難しくなるからです。 しかし、既存屋根を撤去し葺き替え工事を行った屋根なら、間違いなく火災保険の保険金で修理できるでしょう。
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