同じように見える屋根にも屋根勾配といって、傾きに違いがあり、住宅において大変重要な役割を担っています。
屋根の形状や種類もさまざまですが「屋根勾配」に焦点を当て、重要性や役割についてお伝えします。
屋根勾配の重要性
屋根勾配を一言でいえば、屋根の傾斜の度合いということになります。
表す単位は、底辺を1尺=10寸とし、その底辺に対する高さを表す角度を〇寸勾配と呼んでいます。
屋根勾配は、どの住宅も同じではありません。
勾配により使用できる屋根材が変わってきます。
緩い勾配だと、防水性能を重視した屋根材が必要です。
金属系の屋根材は緩い勾配でも構いませんが、瓦の場合は緩い勾配だと雨水が瓦屋根に溜まり、雨漏りの原因になることがあります。
急な勾配であれば、メンテナンス時に足場が必要です。
雨が降っても流れ落ちるため、高い防水効果があります。
屋根裏のスペースも有効活用できます。
このように屋根勾配の特徴を知ると、メンテナンスや修理に対して適切な対処ができると考えられます。
勾配別に役割を分析
屋根勾配は、「寸」で表示されますが、水平距離を10とし、高さが3なら3寸勾配といった形で表されます。
急勾配のメリット・デメリット
強い傾斜の「急勾配」は、6寸勾配以上です。
急勾配の特徴は、雨漏りが少なくなり、屋根裏のスペースも活用できます。
お住まいをデザイン性の高い外観に仕上げることができます。
しかし、横風に弱く、メンテナンス時には足場が必要で、工事費用が上がってしまいます。
緩勾配のメリット・デメリット
傾斜の緩い「緩勾配」は、3寸勾配以下の屋根です。
耐風性に優れており、メンテナンス時の足場も不要になることがあります。
勾配が緩くなると、全体の面積が少なくなり、施工費用が安くなります。
しかし、デザイン性に欠けてしまうことや雨漏りのリスクが高まる、などのデメリットがあります。
急勾配の逆の特徴です。
並勾配のメリット・デメリット
3寸~5寸の場合は、「並勾配」です。
バランスの取れた勾配です。
一般住宅で最も採用されている屋根勾配です。
総合的に見ても、並勾配は、デメリットの少ない屋根勾配です。
屋根材ごとに最適な屋根勾配とは?
屋根勾配は、使用する屋根材により最適な勾配が決まってしまうことがあります。
屋根材の性能が最大限に発揮できるように、最適勾配の範囲が決められています。
この範囲を超えてしまうと、逆に雨漏りが発生したり、屋根材が劣化したりします。
金属屋根
トタンや最近多いガルバリウム鋼板は、金属屋根ですが、必要最低勾配は、1寸勾配以上です。
スレート屋根
スレート屋根は、軽量で低価格が売りですが、劣化しやすいという特徴があります。
必要最低勾配は、3寸以上です。水返しの機能がないため、3寸勾配未満ですと、雨水が滞留し塗膜が早期に劣化したり、コケが繁殖しやすくなるからです。
瓦屋根
瓦屋根は、瓦を重ねると、表面に凹凸ができますが、この凹凸のために施工後の勾配が緩くなってしまいます。
必要最低勾配も4寸勾配以上が必要です。
ご自宅の屋根勾配を知りメンテナンスや修理に活かす!
一般住宅では、並勾配の屋根が使われます。
他に屋根材の違いや地域的な特性により、最も適した屋根勾配が使用されます。
ところで、ご自宅の屋根の勾配がどのくらいあるのかを把握しているでしょうか?
知らないという人のほうが多いはずです。
建物や屋根は次第に劣化していきます。
いつメンテナンスをしたのか忘れてしまっている場合やこれまで一度もメンテナンスを行っていない場合は、自分の建物の屋根勾配を見直し、メリットやデメリットを再確認してみましょう。
急勾配や緩勾配の屋根のお住まいであれば、それぞれに弱点があったはずです。
例えば、急勾配なら強い風を伴う台風の後に、屋根が破損していないか、しっかり点検を行う必要がありますし、緩勾配であれば、雨漏りがしやすいので湿気の多い室内に注意すべきでしょう。
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