建築に興味のない人も、新築時の屋根の工事現場や雨漏りの発生時に、基本的な屋根の構造を知っていると、どんな作りになっているのか、どんな作業をしたのか、雨漏りはどこからするのか、などが頭の中でわかるようになります。
知れば納得の住宅屋根の構造について解説します。
屋根は何でできている
住居の新築時であれば、外側や内側から屋根の構造を見ることができます。
基本は、垂木、野地板、ルーフィングの上に屋根材が載せられています。
屋根材は、瓦やスレート、金属製の屋根などがありますが、基本は上記に記載したパーツで構成されています。
垂木(たるき)
垂木は「たるき」と読み、屋根の高いところから下方向に斜めに設置される木材です。
屋根の骨組みで、傾斜をつけます。45センチ間隔で取り付けられています。
野地板(のじいた)
野地板は「のじいた」と読みます。垂木に上に設置する板状の木材です。
下地となる板で厚さが9~12ミリのコンパネ板です。
ルーフィング
ルーフィングは防水紙のことです。
野地板の上に敷き、屋根の防水性を高めます。
ルーフィングの上に瓦やスレート、金属系の屋根が載せられます。
屋根裏を点検したい場合には、押し入れの天井などに点検口があります。
板をずらせば小屋裏、天井裏と呼ばれる空間が見えるようになります。
そこから、垂木や野地板、ルーフィングなどが確認できます。
しかし、屋根材は外からしか見えないようになっています。
トタン屋根
トタンは金属屋根です。
ガルバリウム鋼板も同じく金属屋根です。
金属屋根の場合は、竪葺きと横葺きの2つの種類があります。
竪葺きは、屋根の頂点から軒先まで凹凸が一切なく一枚の板で貼り合わせます。
雨に強いという特徴があります。
横葺きは、薄型のスレートと同じように、金属板のパーツの一枚一枚をビスで固定して貼り合わせていきます。
スレート屋根
スレートは、コロニアルやカラースレートなどとも呼ばれ、セメントと強化繊維を合成した板状の薄型屋根材のことです。
現在のスレートにはアスベストは含まれていません。
屋根の面と面には金属の棟板金で雨仕舞いを施しています。
釘で一枚一枚のスレートをルーフィングの上から固定し設置していきます。
瓦屋根
防水紙の上から、瓦桟と呼ばれる木材を打ち、そこに瓦を引っかけて設置していきます。
軒先とケラバは釘で止めます。
その他の瓦は釘で止めることなく瓦を組んでいきます。
屋根材や防水紙は下から上に貼り上げていくのが基本です。
雨は上から下に流れていきますので、貼り合わせた隙間から雨水が浸入しないようにするためです。
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